<2024年2月1日>
人間ドック・健康診断の受診時、あるいは受診した後は健康に対しての意識が高くなります。本ページでは現在人の健康習慣の状況や健康意識の高まる人間ドック・健康診断でのマーケティングのメリットについて記載しています。
人間ドック・健康診断で展開するメリット
健康意識の高い人間ドックや健康診断の受診者へのサンプリングは認知拡大だけでなく、商品の信頼性向上などメリットが見込める施策です。このアプローチはブランドの認知度拡大、信頼性向上などにつながるため、顧客基盤の拡大に寄与することが期待できます。
受診時は健康意識が高いという特性を持ちやすく、品質や健康への利益を重視しやすくなるタイミングです。これらのタイミングでは新しい健康関連商品やサービスに対して関心を持ちやすくなっているため、試供品を通じて商品を体験することで、実際に利益を感じることができれば継続的な顧客となる可能性が高くなります。受診者の健康習慣、彼らは自身の健康に対する投資に積極的であるため、価格よりも価値を重視する傾向にあり、高品質な商品を求めています。
次にこのターゲット層へのサンプリングは、商品の信頼性と効果を直接的にアピールする絶好の機会です。健康診断の場で提供される試供品は、健康増進に貢献するというメッセージを強く印象づけることができ、商品への信頼を築く上で重要な役割を果たします。また、商品が実際に健康改善に寄与することを実感できれば、口コミによる宣伝効果も期待できます。健康意識の高い人々は、同じ価値観を持つ友人や家族、あるいは職場の人と積極的に情報共有など口コミ効果も見込めます。
さらに、健康診断の場を通じて商品を提供することで、企業は特定の健康関心を持つ顧客層に直接アプローチすることができます。この方法では、商品のターゲット市場を明確にし、より効果的なマーケティング活動を展開することが可能になります。また、受診者からのフィードバックを得ることで、商品開発や改善のための貴重なインサイトを収集する機会も得られます。
健康意識の高い人間ドックや健康診断の受診者へのサンプリングは、企業にとって非常に有効なマーケティング戦略です。この取り組みは、商品の認知度向上、顧客基盤の拡大、そしてブランドの信頼性確立に貢献すると同時に、健康を重視する消費者との強固な関係を築く上で重要な役割を果たします。
健康習慣がある人は増えているのか
新型コロナウイルスの流行以降、世界中で多くの変化が起こりましたが、その一つが人々の運動に対する意識の高まりです。パンデミックによる自宅での過ごし方の変化、健康への関心の増加、そして社会的距離の確保が必要となった結果、多くの人々が自身の健康維持や向上のために、運動を取り入れるようになりました。
この運動への意識の高まりは、多方面にわたる影響を与えています。まず、屋内での活動が限られたことで、人々は屋外での運動や家でできるトレーニングに目を向けるようになりました。オンラインでのフィットネスクラスやワークアウトの動画が急増し、自宅でも気軽にエクササイズができる環境が整いました。
これにより、以前は運動を日常的に行っていなかった人々も、新たに運動を始めるきっかけとなりました。令和4年度にスポーツ庁が実施した「スポーツの実施状況に関する世論調査」によると、20歳以上の運動習慣は令和1年から令和2年にかけて大幅に上昇しています。時間が進むにつれて運動習慣がある人は減少していますが、それでもコロナ流行前に比べて運動習慣がある人は多いままです。
（出典：スポーツの実施状況に関する世論調査）
どんな健康意識が高い人はどんな運動を行っているのか
運動習慣を持っている方の中でも特に多く実施されているのがウォーキングです。ウォーキングについてはフィットネスジムや自宅周辺で行うものなどさまざまな場所で行うものを含んでいますが、特に多くなった理由としては他の手法に比べ手軽に始められる運動習慣であることが想定されます。
週に1回以上の運動習慣がある方に向けたアンケートでは、実施している理由としても健康のためと回答している方が全体の8割近くいます。健康意識の高い方はウォーキングなどを行っている可能性が高いです。
また、現在運動をしていないが、今後運動をしようと考えている人もウォーキングなど特殊な器具を使わずに身体を動かす手法を取り入れることを検討しており、健康意識が高まったタイミングでは下記のような手軽にスタートできる運動から生活習慣改善の取り組みが始まることもわかります。
（どんな健康意識が高い人はどんな運動を行っているのか内の表・グラフ出典：スポーツの実施状況に関する世論調査）
どの時期に受診している？
2020年のコロナ感染時期は緊急事態宣言などにより一時的に健康診断の受診を中止する医院もでるなど、健康診断を受けられない時期もありました。そのため、極端に受診者が減っている時期があります。
一時的に減っていた受診者は半年遅れて10月頃に受診者が増加しています。この傾向は他の年度でも同じです。しかし、1月から3月においては東北よりも北のエリアでは受診者が少ないことが多く、エリアの特性によって月ごとの受診者数は変わります。
（出典：受診者統計情報）
受診時はどんな指導が行われている？
人間ドック・健康診断の受診後は受診内容あるいは希望者に向けて保健指導を行っています。生活習慣病予備群に対する保健指導とは、対象者の生活を基盤とし、対象者が自らの生活習慣における課題に気づき、健康的な行動変容の方向性を自らが導き出せるように支援することです。医院によって指導方法は異なりますが、医師、保健師、管理栄養士などから生活習慣や食事管理について指導を行い、受診者の食生活をサポートすることで生活習慣改善につなげています。
人間ドックや健康診断では、医学的な検査だけでなく、食事指導や生活指導も重要な役割を担います。これらの指導は、受診者が健康を維持し、病気の予防につながる生活習慣を身につけるために行っています。栄養バランスの取れた食事の取り方、適切な運動量、ストレス管理、睡眠の質の向上など、日常生活全般にわたるアドバイスです。
食事指導では、まず受診者の現在の食生活を詳しく把握することから始まります。摂取している食品の種類、食事の回数、食べる量、食事のバランスなど、具体的な食生活の状況を評価します。その上で、受診者の年齢、性別、体重、健康状態、生活習慣病のリスクなどに応じた、個別化された食事の改善提案が行われます。
生活指導では、食事以外の日常生活における健康管理が重視されます。適度な運動の習慣の重要性が強調され、具体的な運動方法や頻度についてのアドバイスを行っています。運動習慣は、心臓病や糖尿病などの生活習慣病の予防だけでなく、メンタルヘルスの向上にも寄与します。また、十分な睡眠を取ることの重要性、ストレスを効果的に管理する方法、禁煙や節酒など、健康リスクを減らすための生活習慣の改善も指導されます。
これらの食事指導や生活指導は、医師や栄養士、保健師などの専門家によって行われ、受診者一人ひとりの健康状態や生活環境に合わせたアドバイスが提供されます。これにより、受診者は自分の健康状態をより深く理解し、実生活での健康管理を効果的に行うことができるようになります。人間ドックや健康診断での食事指導・生活指導は、病気の早期発見・早期治療だけでなく、病気の予防と健康寿命の延伸に不可欠な役割を果たしています。
人間ドック・健康診断で需要が高まっている内容について
人間ドックは身体測定や眼科・耳鼻科、循環器・呼吸器・消化器系の検査が通常の項目に含まれていることが多くありますが、昨今では新たなメニューも生まれており、受診者の需要に合わせたプランが用意されています。特に意識がある方が利用するプランのため、プロモーションを特定のプランで展開することで効果的なアプローチとなります。
脳ドック
脳卒中や認知症などの脳の病気の予防や早期発見のために、脳ドックが需要を高めています。脳ドックでは、MRIやCTなどの画像診断を用いて、脳の血管や構造、機能を詳しく調べます。脳ドックは、脳の病気の発症リスクや進行度を把握し、適切な治療や予防策を立てることができます。
乳房検査：
乳がんの早期発見のために、乳房検査が需要を拡大しています。乳房検査では、乳房触診や乳房画像診断（マンモグラフィー、超音波、MRIなど）を行います。乳房検査は、乳がんの有無や進行度を判断し、早期治療や予後の改善につながります。
プレミアプラン：
通常の半日人間ドックに加え、特別な検査を希望される方向けのオーダーメイドプランです。あらかじめ、医師と必要な検査をご相談の上、ご希望に沿った健康診断スケジュールを組ませていただきます。
エキゾチックプラン：
海外の最先端の検査機器などを利用した高額なプランです。例えば、遺伝子検査やPET検査、心臓カテーテル検査などが含まれます。高度な医療サービスを受けたい方や、自分の体に関する詳細な情報を知りたい方におすすめです。
以上のように、人間ドックや健康診断で需要が拡大しているメニューはさまざまです。これらのメニューは、受診者のニーズに応えるとともに、重要な病気の予防や早期発見に貢献するものです。
まとめ
これまでお伝えしてきた通り人間ドックや健康診断施設でのプロモーションは、健康意識の高い受診者に対して商品やサービスを直接紹介できる有効なマーケティング戦略です。サンプリングを通じた商品提供は、ブランド認知の拡大や商品の信頼性向上につながり、顧客基盤の拡大を促進します。
受診者は健康への利益や品質を重視する傾向があり、新しい健康関連商品に対する関心が高いため、試供品を通して商品を体験することで、継続的な顧客となる可能性が高まります。このアプローチは、商品の信頼性と効果を直接アピールする絶好の機会を提供し、口コミによる宣伝効果も期待できます。
新型コロナウイルスの流行による運動への意識の高まりも、健康診断施設でのプロモーションにおいて重要な背景となっています。パンデミック以降、自宅での活動が限られたことや、健康への関心の増加により、多くの人々が運動習慣を取り入れ、健康維持や向上に努めています。特にウォーキングなど手軽に始められる運動が人気を集めており、健康のために運動を行っている人が多いことが明らかになっています。
また、受診時期に関しては、コロナ感染時期の緊急事態宣言による一時的な受診中止や、季節や地域による受診者数の変動が指摘されています。受診後の保健指導においては、生活習慣病予備群へのアドバイスが行われ、受診者の健康的な生活習慣への変化を促すサポートが提供されています。
このように、人間ドックや健康診断施設でのプロモーションは、健康意識が高まっている現代社会において、商品の認知度向上、信頼性確立、顧客基盤の拡大に貢献し、健康を重視する消費者との強固な関係を築く上で非常に有効な手法です。人間ドック・健康診断でのマーケティングについて弊社にご相談ください。
